山中邦久(Ability Society)

従来の固定化された「身分社会・ステータスソシエティ(Status Society)」に対してこれからは実際に「何ができるか?」という「能力社会・アビリティソシエティ(Ability Society)」の時代だと聞かされてきた。確かに日本は明治までの厳しい身分制度からは解放されたが、中国、韓国に似て科挙の受験地獄以来、「18歳の春」で人生が決まってしまうような単線型社会であるところがあって、一度弁護士や医者になると身分が安定、あるいはいい大学を出て大企業や官僚になれば地位が守られるという面では緩やかな「身分社会」といえるだろう。